2007年7月16日(月)「しんぶん赤旗」
「歳出削減」はごまかし
自民・公明は言い訳に終始
フジ系番組で小池氏が批判
日本共産党の小池晃政策委員長は十五日、フジテレビ系番組「報道2001」に出席し、各党政策責任者と討論しました。この中で与党側が年金の財源問題に関する「歳出削減」や景気問題で言い訳に回る場面がたびたびありました。
公明党の斉藤鉄夫政調会長は、「歳出削減で、与党は二〇一一年までに基礎的収支を黒字化するために十六・五兆円を歳出削減する方針だ。そのうち十四兆円は削減する見込みが立っている。あと二兆円だ」などと述べました。
これに対し小池氏は、「与党は『歳出削減』をやっているというが、国と地方あわせて五兆八千億円もの道路特定財源に切り込まず、仕組みを温存している。『歳出削減』といいながら、今年は一兆円の金融証券減税、七千億円の設備投資減税と大企業・大資産家向けの減税をやっているではないか。削ったのは社会保障で、一方で庶民増税をやった。自民、公明は『歳出削減』をやったというが、とんでもない」と批判しました。
「成長を実感に!」という自民党の参院選スローガンが議論になり、小池氏は、「実感しているのは痛みだけだ。社会保障の切り捨てや増税もあった。成長なんか実感できない」と指摘。
自民党の中川昭一政調会長が「税は秋から徹底的に議論をやる」と発言したのに対し、小池氏は「自民党は消費税を一九八九年に導入したときも、九七年に税率を5%にしたときも、公約違反でやった。はっきりと国民に信を問うべきだ」と述べました。
中川氏は「『成長を実感に!』は、完全に成長を実感できていないから、安倍総理みずからこういうキャッチフレーズをやった」、斉藤氏も「たしかに実感できない。私がいうのも変だが、致し方ないところがある。六年前、日本経済を立て直すために、やむをえなかった」と弁明に必死。
小池氏が、「(自民、公明は)果実を家計に回すというが、そういうときに定率減税の廃止をし、消費税増税の議論を始めるのは、一番家計を冷え込ませるやり方だ。まったく逆さまだ」と指摘したのに対し、斉藤氏は、「定率減税の廃止は景気回復を目的としてやった」と暴言を述べました。