2007年7月15日(日)「しんぶん赤旗」

「9条守る」共産党

参院選重大争点 憲法

自民「3年後改憲発議」

民主、9条改憲は同じ


 「『9条』『格差』考えて投票を」「今の憲法守り平和つらぬけ」―一般紙にこんな投書が相次いでいます。安倍・自民党が三年後に改憲発議することを参院選公約のトップに掲げるなか、改憲問題が今回の参院選の重要な争点になっているからです。憲法を守る「たしかな一票」をどの政党に託したらいいのか、問われるときです。


 「リーダーシップを発揮しなければこの壁は打ち破れない」。安倍晋三首相は十一日の七党党首討論で、こう述べて改憲にむけた“リーダーシップ”を誇りました。

 自民党は、今回の参院選で『新憲法草案のポイント』『憲法改正国民投票法のすべて』のパンフレットをあいついで作製。「(参院議員の)6年の任期中には、我が国憲政史上はじめての『憲法改正の発議』が予想されます」「憲法論議に重要な影響を与える選挙」と位置づけ、力を注いでいます。

 同パンフを作製した自民党憲法審議会の中山太郎会長は日本会議国会議員懇談会の顧問、石破茂・事務局長は副会長、萩生田光一・副会長は同じく事務局長を務める「靖国」派です。自民党の“改憲司令部”が「靖国」派に牛耳られた形です。

 安倍首相が「海外で米国と肩を並べて武力行使」と述べているように、九条改憲は「海外で戦争する国」づくりをすすめることです。自民党パンフで「『改憲』を明らかにした政党」と評される公明党も、九条「加憲」で「戦争する国」づくりに加担しています。

 参院選の直後に重要になるのが、衆参に設置される憲法審査会でのたたかいです。与党は改憲案づくりへ、「項目抽出」をすすめようとしています。これに対し、九条改憲反対を国民の多数派にし、改憲の発議を許さないとりくみが重要です。

 日本共産党は、改憲手続き法審議で、中山氏に「共産党がいなかったらもっと早くいったのに」と悔しがらせる論戦を展開しました。その議席が一議席でも増えることが求められています。

 日本共産党は、反戦・平和を貫いて八十五年、安倍改憲路線に正面から立ち向かう立場と勇気をもつ政党です。それは「靖国」派の日本会議自身が「改憲を阻止しようとする日本共産党。それに対して、私どもは、自民党や民主党などの『新憲法制定派』議員と連携して…新憲法を制定しようとしている」(同会議首都圏地方議員懇談会)と述べていることでも明らかです。

 民主党の小沢一郎代表は、参院選では改憲問題にふれようとしません。しかし討論会や新聞アンケートに改憲の必要性を主張する候補者が目立ちます。それも、同党が「靖国」派議員を多数抱え、二〇〇五年の「憲法提言」で九条改憲を明確にしたれっきとした改憲政党だからです。この民主党と選挙協力を行う社民党も、その立場が問われます。

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