2007年7月14日(土)「しんぶん赤旗」

援助増呼びかけ 国連機関

イラク避難民 毎日2000人増


 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は十二日、イラク難民・避難民への今年の援助額を一月時点で要請した六千万ドル(約七十三億円)から一億二千三百万ドル(約百五十億円)に倍増するよう追加拠出を世界各国に呼びかけました。

 その理由として、イラクで連日発生する暴力事件で毎日新たに二千人が避難を余儀なくされ、避難所、食料、保健医療、教育などの緊急サービスの必要性が増大していることを挙げています。

 UNHCRによると、ヨルダンとシリアだけで二〇〇三年の米軍のイラク侵攻の前からこれまでに二百万人が避難。イラク国内にいる避難民も二百万人を数えます。

 援助倍増のアピールは「住み家を離れたイラク人は少なくとも七人に一人の割合に上り、一日当たり新たに二千人が避難を余儀なくされていると推定される」と指摘。

 「拷問、性的暴行、自動車爆弾など暴力的攻撃の被害者が、UNHCRを頼って多数来ており、緊急の治療が必要とされている」と述べています。

 さらに、多くの子どもがここ二―三年学校に行っておらず、「未教育の青年世代が出現する可能性」があると警告しています。



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