2007年7月11日(水)「しんぶん赤旗」
赤城農水相
領収書公表 再び拒む
事務所費 松岡氏と同じ姿勢
赤城徳彦農水相の政治団体「赤城徳彦後援会」が実家(茨城県筑西市)を事務所の所在地として、事務所費など多額の経費を計上していた問題で、赤城農水相は十日の閣議後の会見で、「実家は後援会のシンボル的存在」「公私混同や架空経費、経費の付け替えはない」と、これまでの説明を繰り返し、領収書に基づく経費の詳細な公表も改めて拒否しました。日本共産党の市田忠義書記局長は同日の会見で、「国民が納得できるものではない」と批判しました。
現行の政治資金規正法は、今回のような資金管理団体以外の「その他の政治団体」に経費の領収書添付を義務付けていません。「領収書を公表する考えはないか」との問いに対し、赤城農水相は「法にのっとって処理している。法律、ルールに従っていくのが、立法府である国会議員のやり方だ」と松岡利勝前農水相と同じ姿勢に終始しました。
同後援会の事務所費などの経常経費は、過去十年間の総額で約九千万円に上りますが、赤城農水相は、実家と水戸市の二カ所のほか、二○○○年度までは茨城県下妻市にもあったことを明らかにし、三カ所を合算した額だとしました。
しかし、水戸市にある赤城氏が支部長の政党支部も、十年間に約一億九千万円もの事務経費を計上しており、不透明感は増すばかり。しかも、同相はそれぞれの事務所ごとの経費は開示しない意向を示しました。
農水相はまた、都内にある妻の実家を事務所とする別の政治団体「徳政会」について、活動縮小を理由に九日付で解散手続きを取ったことを明らかにしました。
■関連キーワード