2007年7月10日(火)「しんぶん赤旗」

一国の首相の見識問われる

農水相事務所費問題

市田書記局長が会見


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(写真)記者会見する市田忠義書記局長=9日、国会内

 日本共産党の市田忠義書記局長は九日、国会内で記者会見し、赤城徳彦農水相の架空事務所費問題で、安倍晋三首相や赤城氏らの言い訳を批判しました。

 安倍首相が、赤城氏の政治団体の光熱水費が“月八百円”程度であるかのように開き直っていることについて、市田氏は「あぜんとした。一国の首相の見識がその程度か」と批判。実際には、年間百数十万円かかっている年もあることなどを挙げ、不明朗さを指摘しました。

 「主たる事務所」と届けていた実家の赤城氏の親が証言を変えたことについて市田氏は、その不自然さとともに、「家賃や光熱費を受け取っていない」という発言は訂正していないことを指摘しました。

 また、「やましいことがないのなら、領収書を含めてきちんと公開すれば、それで済む話だ。“法律上、公開が義務付けられていない”というのは、前農水相の松岡(利勝)氏と同じ言い分だ」と述べました。

 市田氏は、「前国会で成立した改定政治資金規正法がザル法だということが分かりやすい形で明らかになった」と指摘。与党は、領収書添付を五万円以上とし、公開の対象を資金管理団体に限定しました。日本共産党はすべての金額とすべての政治団体の公開義務付けを求めましたが、与党は、「政治活動の自由」「実務が大変」などと拒否しました。市田氏は「政治資金の透明性の確保は政治の責任だ。それによって政治活動の自由が妨げられることはないし、実務が大変という言い逃れは許されない」と強調しました。

 さらに、「事務所が架空であり、不透明な支出があったことが明らかになれば、罷免は当然だ」と強調。「安倍首相は何が起きてもかばい続け、国民の前に真実を明らかにするよう促すこともしない。こういう問題について、全く無感覚、無責任、無神経だ」と批判しました。

消費税

首相方針変わってない

市田書記局長が指摘

 日本共産党の市田忠義書記局長は九日、国会内での会見で、記者から「安倍晋三首相の消費税発言が揺れているが」と問われ、「首相の発言は揺れていない。きのうの党首討論では『上げない可能性もある』といったが、裏を返せば、上げる可能性もあるということだ。『上げないとは言っていない』という立場は変わっていない」と答えました。

 市田氏は「私たちは消費税増税に絶対反対だが、消費税への賛否の違いを超えて大事な国政選挙に公約として掲げないで、隠して、横において、ごまかして選挙をやりすごす首相のやり方は、ひきょうだと思う」とのべました。



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