2007年7月7日(土)「しんぶん赤旗」

07参院選 話す・伝える

国民新党 古い自民そのまま

選挙後は 与党? 野党?


 二〇〇五年の郵政選挙の際に、自民党を除名された議員らで結成した国民新党(綿貫民輔代表)は、七月の参院選に、選挙区選挙八人と比例代表選挙十五人を擁立する予定です。

 「正々堂々『抵抗勢力』」が同党のキャッチフレーズ。自公政権への“対決”を売りにしていますが、選挙結果次第では、自公との連立もありうることを否定していません。

 綿貫代表は、国民新党が参院選後の政局の「羅針盤」になると発言。その後も「結果によって政局を判断する」(六月二十四日)とのべています。代表代行の亀井静香衆院議員も「そのうち自民党も国民新党に寄ってくる。そしたらまた一緒にやりましょう」(一日)とのべています。

 安倍・自公政権への批判票のつもりで国民新党に投票しても、結果次第では自公政権の延命を手助けすることにもなりかねません。

 もともと、国民新党は「私も自民党だが、今までのよき自民党が変わった」(綿貫氏)というように、古い自民党体質そのままの政党です。参院選公約でも、「自主憲法の制定」「道徳教育の充実」などを柱にすえるなど、安倍・自民党ばりの戦前回帰型の主張を並べています。また、「積極財政による内需の拡大」「具体的な国土計画を策定・推進」などを掲げ、ムダな巨大公共事業につながった従来型の財政出動路線をめざしています。

 同時に、安倍政権と連立を模索するのは、国民新党が安倍首相に近い「靖国」派集団だからでもあります。

 綿貫代表は、日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)の顧問、「神の国」発言で有名になった神道政治連盟国会議員懇談会の会長、中曽根康弘元首相らの「新憲法制定議員同盟」でも顧問を務めています。亀井静香氏、亀井久興幹事長、亀井郁夫参院議員、田村秀昭参院議員、後藤博子参院議員らも日本会議議連のメンバーです。(表)

 綿貫氏らは、小泉流「構造改革」には反対したものの、戦前回帰型の政治では同じ流れにいるのです。

 六月二十八日には、フジモリ元ペルー大統領を比例代表候補に擁立すると発表。日本の政治になんの関係もなかった人物をかつぎだすことにどういう意図があるのか、いぶかしがられています。

表

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