2007年7月6日(金)「しんぶん赤旗」
ハンセン病療養所
医療・介護 改善を
厚労相に 共産党が申し入れ
日本共産党国会議員団は五日、東京都千代田区の厚生労働省を訪れ、柳沢伯夫厚労相あての「ハンセン病療養所における医療・介護問題に関する申し入れ」を石田祝稔副大臣に手渡し、交渉しました。
「申し入れ」は、全国に十三カ所ある国立ハンセン病療養所の三千人弱の入所者が平均年齢七十九歳を超え、ほとんどが隔離に伴う重労働や不適切な治療による後遺症、あるいは高齢化に伴う慢性疾患に苦しんでいることを指摘。入所者への医療・福祉の拡充などの「国の法的責任」を認めた二〇〇一年五月の熊本地裁判決や、厚生労働相と原告団との「基本合意書」(同年七月)などの誠実な実施を求めています。
具体的な対策としては(1)療養所の医師が定数を一割以上も不足するなどの実態を踏まえ、医師などの必要数を直ちに確保すること(2)療養所で医療設備などの水準が低下しており、直ちに最新の医療機器を配備すること(3)手足の不自由な多くの入所者は夜間のトイレ使用などに困難をきたしており、介護員を大幅に増員し当直制度の抜本改善を図ること――などを要望しています。
また、「申し入れ」は、「在園保障のための将来構想」の早急な具体化も求めています。
石田副大臣は申し入れについて「実現に努力していく」と答えました。
申し入れには日本共産党から紙智子、仁比聡平の両参院議員、高橋千鶴子、赤嶺政賢、笠井亮の各衆院議員、および、吉川春子参院議員の秘書らが参加しました。(「申し入れ」全文は仁比議員のホームページに掲載しています)
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