2007年7月6日(金)「しんぶん赤旗」
参院議員3氏 勇退あいさつ
日本共産党の国会議員団総会が五日行われ、今期限りで勇退する三人の参院議員のあいさつがありました。その要旨を紹介します。(五十音順)
厚い壁こじ開けた
緒方靖夫議員
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二期十二年間、あっという間に過ぎた感じです。議員活動の中で印象に残った一つは、東京中を、緒方流にフットワーク軽くどこにでも行き、あらゆる考えの人と交流したことです。議員はどこにもいけるんだと痛感し、野党外交もその姿勢でやってきました。野党外交といっても全然難しいことではないんです。
もう一つは、ちょうど参院議員になった年におこった阪神・淡路大震災で、被災者支援法をつくった経験です。日本は資本主義だから個人補償はしないという厚い厚い壁を、市民と国会が連携してこじ開けた仕事ですが、本当にこの中で多くを学ぶことができました。
この五年間は、イラク問題に取り組み、開戦後、党の代表団として現地調査し、院に調査報告書を出し、衆院の委員会にも呼ばれて答弁に立つという経験もありました。
今後も、活動の場はどこであれ、志を同じくするものとして全力で頑張りたい。選挙では、大きな議員団をつくるため、そして私の後継者である東京選挙区の田村智子さんの必勝のため、身を粉にして頑張りたいと思っています。
草の根の力に確信
小林みえこ議員
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二〇〇三年の七夕の日に初登院して以来、四年がたちました。そのなかでも大阪の選挙区の党議席が空白になった三年間は、大阪在住の議員として、大阪と参議院を結ぶかけ橋になろうという思いで精いっぱい頑張りました。多くのみなさんに支えられながら今日を迎え、国会質問は百五十五回を数えるほどになりました。
特に大阪市大正区の大型店出店の問題では、住民の方々や地方議員と連携して出店を断念させ、大阪でのスキーバス事故のときも、労働者のみなさんの声を直接大臣にぶつけ、規制緩和の影響の全国調査を求め、政府に実施させました。
日本共産党が草の根で国民と結びつく政党だからこそ国会質問も生きた力になり、一歩一歩政治を動かすことができると身をもって体験しました。これは四年間の国会活動の不動の確信です。
ですが、九人であるがゆえに先の徹夜国会でも本会議で討論に立てない悔しい思いをしました。参院選での党の前進は待ったなしです。私も選挙戦で最後まで力を合わせて頑張りぬく決意です。
知事選のたすきで
吉川春子議員
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国民のみなさんのお力によって二十四年間、健康で議員生活をまっとうできました。心からお礼を申し上げます。
この中で、残念なのは任期中、二度まで、参議院で一度否決した法案がよみがえったことです。一九九四年の小選挙区制、一昨年の郵政民営化法です。
衆院を通過し参議院で否決されるのは、世論のもりあがりによるもので、まさに参議院の役割、民主制の機能がここにあります。それを否定するような横暴をおさえることが二大政党ではますます難しくなっています。
それを防ぐためにも今度の参院選挙に全力をあげていきたい。
私は若いときの二つの体験から共産党に入りました。一つは戦争の恐ろしさ、もう一つは男女平等です。
なかでも九二年からとりくんできた「従軍慰安婦」問題は、こんなことがあってもいいのだろうかという強い思いが私を突き動かしました。多くの女性を敵に回す安倍内閣の命運は長くありません。
期待と信頼をこめて、たすきをお渡しします。私は知事選という新しいたすきをかけて明日からがんばります。