2007年7月5日(木)「しんぶん赤旗」
食品偽装
行政は検査責任果たせ
全国食健連 農水省に対策申し入れ
全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は四日、農水省を訪ね、牛肉偽装事件に抗議し、食の安全と信頼を守る抜本対策を行えと申し入れました。
申し入れは、偽装品の流通実態を明らかにし再発防止策をとる、表示は原産国も含め全加工品に義務付ける、検査する人員と検査回数を増やす―など。学校給食ではアレルギー物質の表示とチェック強化を求めました。
交渉では、牛肉偽装をしたミート・ホープ社事件で同省の検査体制の問題点を指摘する声が続きました。参加者は昨年二月に内部告発があったのに放置し、今年六月の新聞報道で調査に動きだしたことを批判、「少なくとも告発段階で不正をただすことはできたはずだ」と指摘しました。
農水省側は、現行の食品表示は小売段階で設定してあり、ミ社のような卸売業者は全量を外食産業に卸す場合は表示義務がないため、直接検査に入れなかったと説明。坂口正明全国食健連事務局長らは「内部告発段階でも、ミ社の肉が小売に回っていることは分かったはず。騒ぎにならなければ動かないのでは、行政と業者に癒着があると疑われても仕方がない」とのべました。