2007年7月3日(火)「しんぶん赤旗」
“40秒不起立で解雇”
「君が代」裁判 元教員ら控訴
「君が代」斉唱時に起立しなかったために事実上解雇されたのは不当として、東京都を相手に地位確認と損害賠償を求めて裁判で争っている都立高校元教員十人が、請求を棄却した東京地裁の判決を不服として二日、東京高裁に控訴しました。
元教員らは控訴後、東京高裁前で宣伝行動を行い、「たった四十秒間起立しなかったことだけを理由に解雇されました」「学校はいろんな考えが認められ、自由に話し合えるところでなければなりません。強制はなじみません」と訴えました。
十人は卒業式の「君が代」斉唱時に職務命令に反して起立しなかったことを理由に定年後の再雇用を取り消され、事実上解雇されました。職務命令やそのもとになった都教育委員会の通達は憲法・教育基本法に反するとして東京地裁に提訴しましたが、同地裁は六月二十日の判決で原告らの主張を退けました。
原告団と弁護団は控訴にあたって「思想良心の自由を守るとともに『子どもが自由かつ独立の人格として成長することを妨げるような国家的介入』を禁ずる判決を獲得するため全力をあげる」との声明を発表しました。
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