2007年7月3日(火)「しんぶん赤旗」
年金問題 公明が責任棚上げ
“野党は不安をあおるだけ”
「消えた年金」問題をめぐって、公明党の浜四津敏子代表代行が街頭演説(一日、東京都内)で「野党は不安をあおるだけ」と述べ、日本共産党などを攻撃しています。
この言い分は、五千万件以上にのぼる「宙に浮いた」年金記録の問題を放置してきた政府・与党の責任を棚上げした、本末転倒の発言です。
国民の不安が一気に広がったのは、「消えた年金」問題の全容解明に消極的でデータを公表せず対策も後手後手だった政府・与党への強い不信感のあらわれです。この十年、抜本的な対策をとってこなかった政府と公明党の坂口力元厚労相を含む歴代厚労相の責任が問われています。
日本共産党は、「被害者を一人も残さない」「一日も早く解決する」という原則にたって、解決に向けた「五つの緊急対策」を提起し、実現のために力をつくしてきました。すべての加入者と受給者一億人に保険料の納付記録を速やかに送るという提案では、当初は否定的だった政府を動かしてきました。
今、大切なことは、問題の解決に向けて与野党が知恵を出し合い、国民の不安解消へ力を注ぐことです。公明党のように野党の質問や提言をことさら「不安をあおる」などと攻撃することが、国民の不安解消につながるのでしょうか。(幸)