2007年7月1日(日)「しんぶん赤旗」
NHK 2大政党特別扱い
三十日未明の参院本会議の攻防で、延長国会は事実上閉幕、政界は一気に参院選一色になりました。そんなときNHKテレビは、きょう一日、「党首討論会」(後11・10)を一時間半にわたって放送します。六党党首討論と思いきや、番組表を見ると内容は「安倍晋三内閣総理大臣 小沢一郎民主党代表」。民間団体「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」が主催し、きょう夕方に行う討論会を録画で放送するのです。
これはあまりに露骨な「二大政党」報道です。放送法は「政治的公平」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」を定めています。ましてや選挙報道では公平さが求められます。明白な放送法違反です。国会会期内の政治企画だという言い訳は通りません。この討論会の目的は「参議院選挙公約の検証」。まさに選挙報道そのものです。
自民党は六月二十七日、安倍総理をメディアに登場させるよう報道各社に「要請」しました。NHKはいち早くその要請に応えたのでしょうか。(荻)