2007年6月30日(土)「しんぶん赤旗」
選挙報道 公平に
共産党、放送各社に要請
日本共産党の植木俊雄広報部長、東漢同副部長は二十九日、全国のキー局となっているテレビ・ラジオの放送局を訪ね、「選挙企画と放送にかんする申し入れ」をおこないました。(全文別項)
申し入れは、各放送局が選挙報道企画を検討する際、放送法でも明確にされている「不偏不党」「公平」の原則にたっておこなうこと、この原則を公示後に先送りすることなく、今の時期から厳格にふまえるよう要請したものです。これはすでに選挙本番の状況になっていることなどをふまえ、特定の政党に偏らぬ扱いを求めたものです。
各局の報道・番組編成の責任者、政治部長らが応対し、「趣旨をふまえ、きちんとしていきたい」と答えました。
この日の申し入れ先は、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、ニッポン放送、文化放送、TBSラジオです。
放送各社への申し入れ(全文)
会期七月五日をまたず、各党は参院選挙を展望した活動に全力をあげており、選挙はすでに本番に突入したとさえいわれる状況です。
いうまでもなく、選挙は主権者、国民が政治に直接参加し、政府・与党への審判と今後の政治の方向を決する重要な機会です。多くの国民はこのような選挙での政党・候補の選択にあたって、マスメディアの選挙報道を通じてその判断基準を手にするようになっており、近年、その傾向はますます強まっています。
このようなとき、マスメディア、そのなかでも広範な国民に大量の情報を提供しているテレビ、ラジオの果たす役割は重要となっており、選挙報道と選挙企画での「不偏不党」「政治的に公平」にたった編成が強くもとめられます。ついては、貴放送局が、このような立場にたち、政党・候補にたいする扱いで「不公平」とならないよう、ここに書面をもって要請する次第です。
なお、今回の参院選挙においては、すでに与党の側からも公示日を待たず、自民党総裁自ら積極的にテレビ、ラジオなどに出演する意向が示されており、ラジオ番組では先行的におこなわれています。選挙戦はまさに本番であり、これらの出演企画の際には、特定の政党に偏らず、各党公平な扱いをすることが必要です。したがって、放送法が定める「不偏不党」「公平」原則を公示後にさきおくりすることなく、今の時期から厳格にふまえ、国民から負託されている放送の役割が果たされるよう、重ねて要請します。