2007年6月29日(金)「しんぶん赤旗」
あいまいさない謝罪を
「慰安婦」問題 緒方議員が要求
参院特委
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日本共産党の緒方靖夫議員は二十八日の参院拉致問題特別委員会で、米下院外交委員会で採択された「従軍慰安婦」問題決議を示しながら、日本政府に、あいまいさのない謝罪を要求しました。
決議は、日本政府に公式な謝罪を求めていますが、日本政府は、四月の訪米で安倍晋三首相が「申し訳ない」と述べたことで「米側の理解は得られた」という立場です。一方、首相は訪米直後、記者団に対し「米国に謝罪したことはまったくない」とも述べています。
緒方氏は、いったい首相は「謝罪」をしたのか否か、どちらなのかと追及。塩崎恭久官房長官は「どう受け取るかは人それぞれだ。総理の言葉の以上でも以下でもない」と述べ、謝罪だと明言しませんでした。
緒方氏はまた、決議が「日本軍による強制的な性奴隷化」と批判していることに麻生太郎外相が「そのような事実を認めている立場にない」(二月十九日衆院予算委員会)と否定していた答弁について「今も同じ認識か」と質問。麻生外相は「強制性については河野談話の通りだ」としか答弁できませんでした。
緒方氏は、「靖国」派の国会議員らが米紙に出した意見広告が、決議を「故意のわい曲」だと主張していることを挙げ、「外相は認識を変えたと答弁しない。そうすると、意見広告と同じ認識ということではないか」と追及しました。麻生外相は「意見広告は政府が出したものではない」などと答弁を避けました。
緒方氏は、麻生外相が意見広告と認識が違うと表明できなかったことについて「非常に深刻だ。このことを日本政府は自覚すべきだ」と批判しました。
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