2007年6月27日(水)「しんぶん赤旗」

国保交付金

算定ミス 13年で100億円

高橋議員ら調査 605自治体に影響


 国から自治体の国民健康保険財政に入るはずだった「特別調整交付金」の一部が厚生労働省の算定ミスで未交付になっていた問題で、厚労省は二十六日、影響を受ける自治体は全国で六百五にのぼること、算定ミスは一九九三年から始まり、十三年間で百億円以上になることを認めました。また同日、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員らの行った調査のなかで厚労省側は同省担当者が昨年秋には未交付問題に気づきながら、公表していなかったことも認め、「那覇市の指摘がなければ是正されなかったかもしれない」と述べました。

 「特別調整交付金」は、災害や原爆・結核・精神病医療の費用が一定水準より多い場合などに、国から市町村に交付されます。那覇市では、国の算定ミスで十年間で五・五億円の未交付があったことが判明しています。

 同交付金は二〇〇五年度に六百五自治体に支払われています。厚労省は、これらの自治体に影響があるが、自治体には知らせていないと述べました。また、このうち結核・精神病医療についての特別調整交付金を受けている三百七十自治体には「未交付の影響が大きい」と述べました。

 高橋氏は自治体名を出すように迫り、厚労省は二十七日中に公表すると約束しました。

 高橋氏が「できるだけ早く解決すべきだ」とただしたのに対し、厚労省は「今年度中には、精査し、未交付分の返還をしたい」と答えました。

 調査には、高橋氏のほかに、井上さとし、紙智子参院議員、赤嶺政賢、塩川鉄也、吉井英勝衆院議員が参加しました。



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