2007年6月26日(火)「しんぶん赤旗」
新規難病の対策早く
患者団体が厚労省に要望
難病や長期慢性疾患などの患者団体でつくる日本難病・疾病団体協議会(JPA、伊藤たてお代表)は二十五日、厚生労働省を訪ね、来年度予算に向けて要望書を提出しました。十五人が参加しました。
要望書は(1)難病対策予算を大幅に増額し、長期慢性疾患、小児慢性疾患も含めた総合的な難病対策を早期に実現すること(2)症例数が少なく原因不明で治療法も確立していない疾患を研究する事業(現在百二十三疾患が対象)を後退させず、新規疾患すべてを対象にすること―などを求めています。
話し合いでは、新規に難病指定を求めている患者団体も発言し、「一日も早く研究を始めてほしい。国がなにもしないのはひどい」「自分たちの苦しみを政府にわかってもらいたい。治療法がないというのは、希望が見えないということだ」などと訴えました。
昨年、厚生労働省が狙った一部疾患の軽度者を治療費助成の対象から除外しようとした問題について、同省側は予算の厳しさを強調しました。
話し合い後、伊藤代表は「軽度者を対象から外しては、病気を総合的に解明できない。軽度でも難病にはかわりない」と指摘し、「厚労省は、患者の声を置き去りにして拙速にことをすすめないでほしい」とのべました。
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