2007年6月24日(日)「しんぶん赤旗」

米『タイム』誌の日本共産党特集

日本の共産党「活気あふれ健在」

日本で唯一の真の野党

侵略戦争反対 尊敬集める


 米『タイム』誌電子版は二十二日、「共産主義は日本で活気にあふれ健在」との見出しで日本共産党の特集記事を掲載しました。同誌は、志位委員長とシンガポール国立大学の藍平児研究員へのインタビューや十九歳の女子学生党員への取材を通じて、日本共産党を紹介。「アジアあるいは世界の中でもっとも成功している非政権党の共産党だろう」「強い草の根の組織を持つ日本で唯一の政党」「もっとも近代的な政党だ」と指摘しています。

 同誌は、日本共産党の戦前、戦後の歴史にも触れ、日本共産党は「日本の旧態依然たる政治への唯一の真の野党」だとしています。

 『タイム』誌は、一九二三年に創刊された米国の有力週刊誌で世界初のニュース雑誌。政治、経済、最先端科学、エンターテインメントなどあらゆる情報を網羅しています。


 米『タイム』誌電子版二十二日付の日本共産党の特集記事では、志位和夫委員長とのインタビューをまじえ、「日本の四百万人を超える有権者は前回国政選挙で共産党に投票した。主要政党がなにものも代弁していないからだ」としています。

 同記事は、大勢の十代の若者と何も変わったところはない十九歳の和光大学の学生、鈴木通子さんのクラスメートの中での活動を紹介、親子三代が党員である鈴木さんの「家族の一員が不屈にたたかっているのを見るってかっこいいと思う」との発言を引用しています。

 また、シンガポール国立大学の藍平児研究員の言葉を引用して「日本共産党はおそらく、アジアあるいは世界の中でもっとも成功している非政権党の共産党だろう」「日本共産党は、小政党だが、強い草の根の組織を持つ日本で唯一の政党だ」「ある意味では、日本共産党はおそらく日本でもっとも近代的な政党だ」と日本共産党を描いています。

歴史に根ざす

 同記事は、日本共産党を「ソ連崩壊後十五年以上たつのに世界第二の経済大国で頑張り続ける共産党」だとし、「日本共産党は絶滅とは程遠い。約四十万の党員をもち、二〇〇五年の最新の衆院選挙では四百三十六万、7・3%の得票を得た」と強調しています。

 「その成功は、日本における同党の長い歴史に根ざしている」として、志位委員長が「日本共産党は、党員が命がけで過去の侵略戦争に反対してたたかった唯一の政党です」とインタビューで述べた部分を紹介、「その首尾一貫した立場は、終戦後多くの日本人の尊敬を勝ち取った」ことを指摘しています。さらに同誌は日本共産党の戦後のたたかいを紹介し、「いまなお日本政治で重きをなしている」と述べています。

 同誌は、志位委員長が、同党の生き残りの理由を、日本共産党がモスクワからの独立性を常に貫いたことにあると指摘したことを紹介、「日本共産党の耐久性は、国内政治でのその役割に負うところがもっと大きい。日本政界の大政党は、明確で一貫したアイデンティティーを持っておらず、利権集団のゆるやかな同盟として機能しており、識別できるような政治的な立場の違いはほとんどない。それらの大政党は、イデオロギー的な基礎に基づく支持ではない」と指摘しています。

政治とカネ追及

 同誌はさらに、「国会七百二十二議席のうちたった十八議席しかないものの、日本共産党はしばしば、日本の旧態依然たる政治への唯一の真の野党としての役割を果たしている」と指摘。「日本の政党のうち事実上、共産党だけが、第二次世界大戦時に数万人のアジア女性に売春を強要した日本の役割をめぐって、安倍晋三首相やその他の政治家の後ろ向きの姿勢を厳しく追及している。共産党の政治家は、政府に打撃を与える金銭スキャンダルを繰り返し暴露してきた」と強調。志位委員長の言葉として「われわれは監視者だが、それ以上のことをやっている」「日本共産党の前進は、日本の政治の前進の鍵となると思う」と引用しています。

 同誌は、七月の参院選挙について「日本共産党は抗議票を集めるだろうし、もし若者たちが鈴木さんを見習えば、抗議にとどまらない票を集めるかもしれない」と述べ、鈴木さんの「私の友人やまわりにいる人たちは、自分探しで苦労しています。自分に自信がもてないんです」「でも私は日本共産党の党員として、未来へのもっと広い視野を持っています。私たちに可能性があることを私は知っていますから」という言葉で記事を締めくくっています。


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