2007年6月19日(火)「しんぶん赤旗」
今こそ「たしかな野党」のがんばりどころ
首都・東京から共産党の二つの勝利を
1万2千人の熱気 志位委員長が訴え
「首都から比例区と東京選挙区の二つの勝利を必ず」。日本共産党東京都委員会と東京都日本共産党後援会は十八日、志位和夫委員長を迎え、江東区の有明コロシアムで演説会を開きました。バス百八十九台をチャーターするなど大規模なとりくみで、約一万二千人が参加し、熱気につつまれました。
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会場いっぱい、三百六十度の聴衆に囲まれた志位委員長は演説の冒頭、参院選で谷川智行予定候補をはじめ比例代表五候補と、庶民の痛みを自らの痛みとする温かいハートを持ち、暮らしから外交までどんな問題でも国会の即戦力である田村智子東京選挙区予定候補と、首都での二つの勝利をなんとしても勝ち取らせてほしいと心を込めて訴えました。
その上で、「消えた年金」、自衛隊の国民監視問題という焦眉(しょうび)の課題、参院選の二大争点である「貧困と格差」、改憲問題を縦横に語りました。聴衆は真剣なまなざしで聞き入り、節々で割れるような拍手や爆笑がわきおこりました。
そして、「いまほど、政党の立場のたしかさ、揺るぎなさが求められているときはない」と、「たしかな」野党、日本共産党の議席の値打ちを語りました。
志位氏は、安倍政権をとらえて、「私たちが相手にしているのはなかなかの相手で、生半可ではない」と強調。片や、過去の戦争に反省のない「靖国」派が中枢を握った安倍・自民党と、片や、「政教一体」で羽目がはずれ、過去の言論弾圧に反省のない公明党という、「およそ考えうる最悪のコンビ」が暴走しているとし、「この暴走を止めるには、『たしかな』立場と勇気と信念が必要で、日本共産党の頑張りどきではないでしょうか」と力を込めました。
この点で民主党はどうか。志位氏は、同党が暮らしでも憲法の問題でも、自民党と同じ立場にあり、さらに党内に「靖国」派の流れもあるとし、「民主党は政治を変える力にはならない」とキッパリ。「日本共産党の『たしかさ』は、民主党の『ふたしかさ』と比べるとはっきりする」と強調しました。
最後に志位氏が、日本共産党がめざす民主連合政府――アメリカいいなり、大企業中心の政治から、「国民こそ主人公」の政治への展望を語りつつ、「いま、『たしかな』野党としての役割をしっかり果たすことが、未来の『たしかな』与党への道になります」と訴えると、「そうだ!」の声と満場の拍手がこれに応えました。
谷川比例予定候補は「政治が命の格差を広げ、命が奪われています。日本共産党を伸ばし命を踏みにじる冷たい政治を一緒に変えましょう」とのべました。
田村選挙区予定候補は「東京の五議席を、憲法を変えるという人たちに独占させるわけにはいきません。私は憲法を政治の大黒柱にすえることをめざしていきます」と訴えました。
緒方靖夫参院議員があいさつ。フォトジャーナリストの郡山総一郎さんは共産党の前進に期待を表明しました。
足立区の女性(75)は「志位さんや田村さんの話を聞いて、共産党はクリーンで正義感ある政党だということが、よく分かった。絶対に庶民を裏切らない政党だ。心から大きくなってほしい」といいます。
町田市の男性(27)は「安倍政権がアメリカと一緒に戦争するために憲法を変えようというのは怖い。改憲をやめさせるには、戦争に反対してきた共産党が増えないといけないと思った」と話しました。