2007年6月16日(土)「しんぶん赤旗」
改憲へさらに踏み込む
公明が参院選公約発表
公明党は十四日、七月の参院選に向けた政策綱領「マニフェスト2007」を発表しました。
憲法について、初めて「3年後を目途に加憲案をまとめる」ことを公約に掲げました。〇五年総選挙の「議論を進め(る)」との立場から、さらに踏み込んだものです。
自民党の中川昭一政調会長が憲法問題を与党の共通公約に含めるよう申し入れたのを受けたもの。(「朝日」十五日付)
「重点公約」では、同党が掲げる「責任ある政治」を六点にわたって政策化。定率減税の廃止、イラクへの自衛隊派兵などに象徴される、同党の「悪政戦犯」イメージの払拭(ふっしょく)を狙った内容となっています。
「消えた年金」問題では、「本来受け取ることができる年金額を全額支給」などと打ち消しに躍起です。しかし、社会保険庁を解体し国の責任を放棄する姿勢です。
平和の分野では「軍縮の推進」を掲げますが、五兆円近い軍事費、一兆円といわれる「ミサイル防衛」予算、総額三兆円以上におよぶ在日米軍再編などについては一言もありません。
福本参院議員が公明党を離党
公明党副幹事長の福本潤一参院議員(比例代表選出)は十五日、参院議員会館で会見し、公明党に内容証明で離党届を提出したことを明らかにしました。
福本氏は離党の理由について、「連立与党になって八年。与党であるがゆえに自民党に妥協する」「私の理念と衝突することもあった」と説明。以前から離党の意思があったことも示唆しました。
また、公明党の体質を「全体主義的体制」「ヒューマニズムというけどアンチヒューマニズム」などと批判しました。
七月の参院選については、民主党など野党からの出馬に前向きな姿勢を示しました。
福本氏は一九九五年の参院選比例代表で新進党から初当選し、現在二期目。今回の参院選でも出馬を希望していましたが、公明党の公認候補から外れていました。
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