2007年6月15日(金)「しんぶん赤旗」
「貧困・格差」打開にむけ
「三つの転換」必要
横浜 志位委員長が訴え
4500人参加
日本共産党の志位和夫委員長を迎えて十四日夜、横浜市の横浜文化体育館で日本共産党演説会が開かれました。会場いっぱいの四千五百人が、志位氏、谷川智行参院比例予定候補(東京・南関東)、はたの君枝参院神奈川選挙区予定候補(前参院議員)の訴えに聞き入りました。
志位委員長は、「消えた年金」問題、自衛隊の国民監視問題から、「貧困と格差」問題、憲法問題、そして日本共産党の議席の値打ちまで縦横に語り、さかんに拍手、声援を受けました。
志位氏が「貧困と格差」の是正を訴えた場面では、会場は静まりました。「社会的に弱い人々が生きていけない社会でいいのか。『難民』とよばれるような人間としての尊厳も権利も奪われた人を大量に生み出す社会でいいのか」
志位氏は、「貧困と格差」の根底に、行政による「棄民政治」があると批判。新聞、週刊誌でもとりあげられている医療、介護現場の痛ましい実態を告発し、「弱者を切り捨て、胸に痛みを感じない安倍政権には、この国のかじ取りを担う資格はない」と訴えると、「そうだ」の声が飛びました。
志位氏は、「貧困と格差」を打開するために政治の責任として、税制、社会保障、雇用の三つの分野での転換を呼びかけました。
大企業・大金持ちには減税、庶民には増税という「逆立ち」税制の転換を訴えた中では、六月から広範な国民を襲っている定率減税全廃による庶民大増税の中止を要求。政府が大慌てで「納税額は基本的に変わりません」と言い訳を始めても、増税・負担増への納税者の怒りは収まらないとのべ、「政府・与党は、参院選が終わったら、消費税も増税するという。共産党へのご支持で、こんな増税をやった下手人である自民、公明に厳しい審判をくだしていこうではありませんか」と訴え、大きな拍手につつまれました。
志位氏は、「税制、社会保障、雇用、どの問題でも根本から転換しようと思えば、大企業の横暴に直面します。大企業から献金をもらっている自民、民主では、この転換はできません。一円も献金を受け取らない清潔な日本共産党を伸ばしてこそ、国民の暮らしを守る一番たしかな力になります」と力を込めました。
谷川氏は、ネットカフェに泊まって見た青年の状況を語り、「貧困と格差を広げる政治を変え、人間らしく働き、夢や希望を持てる日本をご一緒に」と呼びかけました。はたの氏は、住民税増税で横浜市役所などに八千四百件の苦情があったことにふれ、「庶民大増税を中止させましょう。国会で働かせてください」と訴えました。
真宗大谷派正恩寺住職の鞠川了綽さんは、自公民の人間の尊厳を破壊する政治の中で「北から南まで日夜献身する日本共産党員の姿が地蔵菩薩に映る」と応援しました。