2007年6月14日(木)「しんぶん赤旗」
07参院選 話す・伝える
「読売」世論調査にみる
自民“拒否率”激増 36%
政党支持の流動化進む
自民党にとって衝撃的な数字が「読売」八日付で発表されました。
同紙の「参院選に関する第一回継続世論調査」(五〜七日実施)で、自民党が「議席が増えてほしくない」政党のトップの座を占め、36・1%と他党を大きく引き離している結果が示されたのです。しかも、前回参院選前の同紙調査(〇四年六月)では同じ設問で自民党は19・2%だったので、一・九倍の激増です。
同調査では、安倍内閣の支持率も32・9%に急落(五月調査では49・6%)。内閣の不支持率は53・7%と支持を大幅に上回り、自公政権への不信感が強まっているのと同時に、自民党支持率も下がっており、政党支持の流動化が強まっていることを示しています。
かつて、自民党といえば、「国民政党」を自称し、政党としての「拒否度」も低いのが特徴でした。この傾向に変化の兆しがあらわれたのが前回参院選。東京大・「朝日」共同調査でも、イラク戦争への自衛隊の派兵などにたいする世論の反対の声などを受け、自民党に対する「政党拒否割合」が増加。「自民党から『ハト』が逃げた」(『論座』〇四年十一月号)などと評されていたほどです。
今回の調査結果は、それを上回る勢いで自民離れが急速に広がっていることを物語っています。
ちなみに、他党で「議席が増えてほしくない」率は、日本共産党14・4%、公明党13・2%、民主党10・3%で、民主党は三年前の7・9%から増加しました。日本共産党は、19・5%(一位)から5・1ポイント減少。逆に支持率は2・2%から3・7%へと増加しました。戦前からの反共攻撃で蓄積された偏見のため日本共産党には以前から高い「拒否率」が示されていましたが、ここにきて変化があらわれています。
強まる政党支持の流動化。このもとで、「いまこそ必要 たしかな野党」と、日本共産党の議席の値打ちを訴えていくチャンスです。