2007年6月13日(水)「しんぶん赤旗」
政治資金規正法改定案
与党・民主が物別れ
佐々木議員「企業献金禁止こそ」
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衆院倫理選挙特別委員会は十二日、政治資金規正法改定案の質疑を続行しました。自民、公明両党は同日中の採決を検討していましたが、民主党が「修正協議」が整わないことなどを理由に反対し、採決は十三日に先送りされました。
与党案は、資金管理団体の五万円以上の経常経費(人件費を除く)に領収書添付などを義務付けるものです。
民主党は、領収書添付の対象をすべての政治団体に拡大し、添付基準額も一万円超とする「修正案」を提出していました。しかし十一日になって、対象範囲を後援会などの政治団体に縮小し、基準額を五万円以上に引き上げる“再修正”案を与党側に提示。自民、民主両党間で折衝していましたが、自民党が拒否し、物別れに終わりました。
与党案、民主党案ともに、適用は二〇〇八年以降で、現在問題となっている国会議員の「事務所費」疑惑などの解明には役立つものではありません。
同日の質疑で日本共産党の佐々木憲昭議員は、企業・団体献金を禁止し、政党助成金は廃止すべきだと主張。日本経団連が政党の政策に“通信簿”をつけて企業献金を促進している現状について問いただしました。
自民党の後藤茂之議員は「企業は社会的存在として、政治に参加する権利がある」と主張。佐々木氏は「企業は利益を目的とする組織であり、献金をするとなると、当然見返りを求める。政治と企業の癒着が起こる」と批判しました。
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