2007年6月12日(火)「しんぶん赤旗」
安倍首相、コムスン親会社会長と対談
官房副長官時
広報誌で“称賛”
介護への民間参入強調
安倍晋三首相が内閣官房副長官だった二〇〇三年に、介護事業所の不正申請で行政処分を受けたコムスンの親会社、グッドウィルの折口雅博会長(45)とコムスンの広報誌で対談していたことが十一日までにわかりました。
安倍首相が対談したのは〇三年の「コムスン通信」十号。折口氏が介護事業に参入した動機などを語りながら「『家族は愛を、介護はプロに』という考え方です」と自己紹介。安倍氏は介護保険制度にふれながら「やはり民間の方の機動力で『事業が成り立つ』ことが大切」と民間活力導入論を強調した上で、「コムスンは一生懸命やっておられる」とコムスンを“称賛”する場面も。
介護事業の課題に移ると折口氏が「スタッフの確保」をあげ、「来年は1000人を採ろうと思っていますから、たぶん(日本で)一位になると思いますよ」と豪語。安倍氏は「高卒者1000人を採ると一位ですか。それはすごい」と同社の拡大路線を評価。二人が握手を交わす写真も掲載されています。
「コムスン通信」はこれまでに二十三号を発行。安倍首相との対談号は折口会長が記者会見した八日までは同社のホームページに掲載されていますが、その後はなぜか、表紙のみで、内容を見ることができなくなっています。