2007年6月8日(金)「しんぶん赤旗」

私学への関与に不安

教育3法案参考人質疑 与党推薦人も反対意見


 参院文教科学委員会は七日、教育三法案についての参考人質疑を行い、与党推薦の参考人からも反対意見が出ました。

 東京私立中学高等学校協会の近藤彰郎会長(与党推薦)は、法案が教育委員会による私立学校への関与を可能としていることに対し、「法案には私学の独自性・自主性に影響するのではないかという不安がある。行き過ぎた『是正』は問題だ。教育の内容まで他者に踏み込まれるのは納得できない」と反対しました。

 教育評論家の尾木直樹氏(野党推薦)は、法案が「副校長」「主幹」などの新たな職の設置を盛り込んでいることについて、すでに「主幹制度」を導入している東京や大阪で、なり手がいない事態が起きていることを指摘。「あえて国が後追いしてやる必要がわからない。管理を強化するだけで、現場の連帯感がなくなり、校長や教頭をたたえる気持ちも薄くなる」と批判しました。

 日本共産党の井上さとし議員は、法案が文部科学相の定めで学校評価を行うとしている点について質問。近藤氏は「それぞれ教育の目的が違う私学を、文科相の基準で評価するのは非常に難しい」と答えました。



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