2007年6月6日(水)「しんぶん赤旗」
緑資源談合 「阿蘇小国郷」
21億円受注の14社
3年間で1340万円献金
松岡前農水相に
農水省所管の独立行政法人「緑資源機構」が発注した「特定中山間保全整備事業」のうち、「阿蘇小国郷区域」の林道工事などを受注した熊本県内の業者が、自殺した松岡利勝前農水相の政党支部に一千万円を超える献金をおこない、問題になっていますが、あらたに三百万円の献金が五日、本紙の調べでわかりました。
今回、明らかになったのは、松岡氏の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」分。同氏が支部長だった「自民党熊本県第三選挙区支部」に二百十六万円の献金をしていた杉本建設(阿蘇市)は、同懇話会に二〇〇四年百五十万円、〇五年五十万円をパーティー券購入名目で献金していました。
同じく「自民党支部」に百八万円の献金していた森工業(同)は、〇四年に同懇話会のパーティー券代として百万円献金しています。
「自民党支部」と「懇話会」をあわせると、「阿蘇小国郷区域」の林道工事や区画整理を受注した企業十四社の松岡氏側への献金は、二〇〇三年から〇五年の三年間で約千三百四十二万円にのぼります。(表参照)
松岡氏側に献金していた受注十四業者が、〇三―〇六年度に受注した緑資源機構発注工事の落札額の合計は、約二十億九千万円にのぼります。これは、全体の契約額三十五億七千六百万円の57・8%で、松岡氏への献金企業が六割近くを“独占”していたことを示しています。
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