2007年6月4日(月)「しんぶん赤旗」
'07参院選 いまこそ必要たしかな野党
自公と民主の間違った政治
反対貫く共産党議席
腰が定まらない民主党
一覧表を見てください。この間、国民の暮らしと福祉を壊し、平和と民主主義を危うくする法案が、数多く押し通されました。自民・公明の案に民主も賛成、ときには似通った「対案」を出して実質推進――こうした自公民共同の間違った政治に、ストップをかける議席が必要です。
日本共産党は、どの問題でも、国民の立場に立ってきっぱり反対を貫いてきました。この党の議席が増えてこそ、悪政推進に対抗して国民が声をあげ、運動を進める確かなよりどころが大きくなります。
日本共産党が間違った政治に反対を貫けるのは、自民党政治を大もとから変え、「国民が主人公」の新しい政治をつくる民主的な改革プラン=綱領を持っているからです。(1)財界・大企業の横暴をただす(2)憲法をまもり、二十一世紀の日本に生かす(3)「アメリカいいなり」からぬけだす――というのがその柱。この見通しがあるから、当面のどんな問題でも国民の立場で筋を通せます。
これに対して、民主党は、憲法九条を変えることや、大企業の利益を優先するなど、自民党政治と同じ土台に立っています。だから、「対決」しようにも腰が定まらないのです。一般紙も「すっかり存在感を失っている」(「朝日」四月十九日付)と指摘しています。
「野党はこうでなくては」他党議員も認める
日本共産党の議席の値打ちは他党議員も認めるところです。地元で基地問題を抱える自民党衆院議員は、記者の取材に、「民主党は、よく調べた質問もあるが、結論になると“日米同盟が基軸だ”という。それなら自民党に任せたままでいいじゃないか、となる。政策的な迫力がない。共産党は、私たちと立場は正反対だが、よく勉強し、資料も集め、徹底的に追及する。野党はこうでなくてはならない」と答えました。
また、介護保険改悪の時、ある民主党参院議員は「参院に共産党の議席がたくさんあったころは、いつも本会議論戦で政府案にビシッと反対をいってくれた。いまは共産党が(施政方針演説など以外は)代表質問に立てず、(政治が目指すべき)理想が示されない。これは世の中にとって痛いと思う」と語りました。
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(大きな表)
「戦争する国づくり」競い合う
自民と民主 語録にみる
改憲でも
「時代に合わない条文として一つの典型的な例は9条だろう。(自民党総裁としての)任期中に改定を達成したい」(安倍晋三首相、2006年10月31日の英紙フィナンシャル・タイムズなどのインタビュー)
「望むべきは憲法改正をして、国民にわかりやすい説明が必要だ」(民主党の前原誠司衆院議員、5月1日のワシントンでの日米安全保障戦略会議)
集団的自衛権行使も
「いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な類型に即し、研究を進めていく」(安倍首相、1月26日の衆院本会議)
「総理の公約である集団的自衛権の行使をめぐる事例研究は、一体いつ成果が出るのか。自衛隊幹部や専門家を集めて3時間ぐらい集中討議をすれば、結論は出るはずだ」(民主党の長島昭久衆院議員、3月23日の衆院本会議)
海外派兵・攻撃型の装備強化では
「今度は(海外派兵が)本来任務だから、しっかり人員、装備、予算をつけていかなければいけない」(自民党の赤城徳彦衆院議員、06年11月9日の衆院安全保障委員会)
「クルージング(巡航)ミサイルのようなものをぜひ、撃たれる前に撃つ。よほど効率のいい防衛ができる」(民主党の内山晃衆院議員、同年11月28日の衆院安全保障委)