2007年6月1日(金)「しんぶん赤旗」
コースター事故
探傷検査「義務づける」
参院委 小林議員に国交相
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日本共産党の小林みえこ議員は三十一日の参院国土交通委員会で、大阪・エキスポランドでのジェットコースター脱線死傷事故の問題について、建築基準法上の探傷検査の位置づけをあいまいなままに放置してきた国の責任を追及し、検査を法令などで義務づけるよう求めました。
事故を受けて国交省が行った緊急点検によると、点検が終了した二百五十六基のうち、車軸の探傷検査を過去一度もしていなかったのが七十二基、過去一年以内に行っていないのが百十九基にのぼっています。
小林氏の追及に、冬柴鉄三国交相は、審議会による議論をふまえたうえで「車軸については(探傷検査を)義務付けなくてはならないと思っている」と答えました。
小林氏は、ジェットコースター事故による死傷者数を確認。国交省の調査では、一九七七年から現在時点までで百三十二人が負傷し、六人が亡くなっています。小林氏は「なぜいままで法令を見直す判断ができなかったのか」と、国の対応の不十分さを批判しました。
さらに小林氏は、国交省所管の財団法人が主催している検査資格取得のための講習会や運行管理者対象の講習会で、エキスポ社の理事などが少なくとも数年の間、講師をしていた問題も追及。「講習会の信頼が崩れる」とただしたのに対し、冬柴国交相は「誠に遺憾だ。ふさわしい人を選んでいくよう指導していく」と答えました。