2007年5月30日(水)「しんぶん赤旗」
国保証取り上げやめよ
春名氏ら厚労省に要請
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日本共産党の春名なおあき参院比例予定候補を先頭に、九州各県の参院選挙区予定候補が二十九日、住民の命を脅かす国保証の取り上げを中止させようと上京し、厚生労働省に七項目にわたる要請文を手渡しました。
九州・沖縄各県では、国保料を滞納している世帯が五十一万五千八百四十四世帯(国保加入世帯の16・9%)、制裁措置で国保証を取り上げられ「資格証明書」に置きかえられた世帯が五万二千三百一世帯(滞納世帯の10・1%)にのぼります。
政府交渉では、(1)国保証の取り上げの中止(2)国の財政支出を増やし、緊急に一人あたり一万円の国保料の引き下げをおこなうこと(3)国民健康保険証が未交付という違法状態の改善のための対策をとること―などを要求。
「心筋こうそくで治療中の七十一歳の高齢者からも機械的に国保証を取り上げ、資格証を発行している」(福岡市)、「市は、滞納額の二分の一を納めなければ、資格証の解除を行わないなど滞納世帯の実情を考慮しない運用をおこなっている」(佐賀市)、「市からの支払い催促を恐れて窓口に相談にいけないなどの理由で、国民健康保険証が未交付状態の世帯が一万件ある」(長崎市)など深刻な実態が次々と告発されました。
これに対し、厚生労働省の担当者は「納税者間の公平性の観点から、滞納者への資格証の発行は有効」と強調。一方で「国保証の機械的取り上げはしないよう通知で指導を徹底する」「指摘された問題に対しては、個別的に調査し、指導する」と回答しました。
交渉には、春名参院比例予定候補のほか、田中みゆき福岡参院選挙区予定候補、中尾純子佐賀選挙区予定候補、ふちせ栄子長崎選挙区予定候補、橋田芳昭熊本選挙区予定候補、ばば洋光宮崎参院選挙区予定候補、山口はるき鹿児島選挙区予定候補が参加。赤嶺政賢衆院議員、仁比聡平参院議員が同席しました。
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