2007年5月26日(土)「しんぶん赤旗」

イラク戦争

「すべきでなかった」過去最高

撤退期限の設置 求める回答6割

米世論調査で


 【ワシントン=鎌塚由美】二十四日に発表された世論調査で、米軍が軍事作戦を続けているイラクの状況とブッシュ政権の軍増派に対し米国民が厳しい見方をし、六割以上の人が米軍の撤退期限を設けるべきだと考えていることが明らかになりました。同時に、開戦すべきでなかったとの回答は、過去最高になりました。


 この世論調査はニューヨーク・タイムズ紙とCBSニュースが実施したもの。ブッシュ大統領はイラク情勢安定のためと称し米軍増派に固執していますが、イラク情勢が深刻さを増しているとの回答は76%に上り、過去最高。増派計画発表前の一月(75%)を上回りました。そのなかで、イラク情勢は「とても悪くなっている」との回答は47%で、前回(四月、36%)よりも11ポイント増加しました。

 増派が戦況に与える影響について、「より悪くする」との回答は前回と同じ26%でしたが、「影響はない」は50%で前回(43%)より増加し、「よくする」は5ポイント減って20%(同25%)。米軍の軍事作戦への疑問がいっそう強まっていることを示しています。開戦の是非をめぐっても、「正しかった」との回答は、35%(同44%)に減少。「すべきでなかった」は61%(同51%)で過去最高となりました。

 米議会は二十四日、撤退期限を設けない追加戦費を承認しましたが、「二〇〇八年の撤退期限を設けるべきだ」と回答したのは63%(同64%)で、六割を超える国民が依然として撤退期限の明記を求めていることも明らかになりました。

 同調査は、十八―二十三日の期間で千百二十五人を対象に行われました。



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