2007年5月24日(木)「しんぶん赤旗」
「官」が大企業奉仕
大手町の国有地売却問題
佐々木議員
日本共産党の佐々木憲昭議員は二十二日の衆院財務金融委員会で、東京・大手町にある国有地の大企業への売却による再開発は、国や公団などの「官」が、大企業など「民」に奉仕する仕組みになっていることを明らかにし、その被害者は国民だと批判しました。
この開発事業では、国有地を都市基盤整備公団(現都市再生機構)に売却し、その直後に三菱地所、NTT土地開発、東京建物、サンケイビルなどが出資する有限会社「大手町開発」に転売しています。
「大手町開発」に土地が売却されたのは、都が容積率を700%から1200%にあげることを決定した二〇〇五年十月二十六日の直後の十一月二十八日でした。
ところが、売却額は容積率700%のままで計算し、売却の二カ月後には、容積率は1590%までひきあげられています。容積率が上がれば地価は上昇するので、大手町開発はばく大な利益を手にすることになります。
佐々木氏は、三菱地所、日本経団連などが設立発起人である「大手町まちづくり株式会社」が、〇三年に都市基盤整備公団に土地を容積率700%で評価するよう要望していたと指摘。都市再生機構の松野仁理事は、その要望があったことを認めました。
都市公団が容積率700%で土地を売却したことについて、松野理事は「当初からのスキーム(枠組み)と違うと崩壊する恐れがあり、原価に経費を加えた価格でいかざるをえない」などとのべ、財界・大企業の要望どおりに事業がすすめられたことを裏付けました。