2007年5月20日(日)「しんぶん赤旗」
今こそ憲法の出番
市民らフェスティバル
東京
「憲法があぶない、九条を守ろう」と市民、弁護士らが十九日、東京・千代田区の九段会館で憲法フェスティバル(実行委員会主催)を開き、九百人を超す人たちが参加しました。一九八七年以来、「憲法を身近に知って」と開催し、今年で二十一回目。
今回は、過労死やワーキングプアなど広がる格差社会を見直し、改憲手続き法成立など、おかしいことには声をあげようと、「ゆっくり生きようはっきり言おう」をテーマに行われました。
松元ヒロさん演じる「憲法くん」が「今こそ憲法の出番、その初心に帰ろう」と日本国憲法前文をそらんじ開幕。数学者で大道芸人のピーター・フランクルさんは祖父母が強制収容所で死んだことをあげ、「日本の九条は、世界にとっても、すばらしいものです」と訴えました。
ホームレス支援に携わるNPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅誠さんと、精神科医の香山リカさんは、「反貧困」の社会的な運動をつくっていこう、改憲を食い止めるために世論を急速に強めようと訴えました。
オペラ歌手の品田明子さんは日本の歌などを熱唱しました。作家の井上ひさしさんが講演し、「日本国憲法は前文で、基本的人権の尊重、平和主義などの三原則を排することをなんびとたりとも認めていない」と述べると、会場から大きな拍手が起きました。
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