2007年5月19日(土)「しんぶん赤旗」
「緑資源機構」解体を
林道ネット 林野庁に申し入れ
大規模林道問題全国ネットワークは十八日、官製談合疑惑や松岡農水相への献金疑惑など、数々の不祥事の温床となっている独立行政法人「緑資源機構」の解体を求めて林野庁に申し入れを行いました。日本共産党の仁比聡平参院議員、紙智子参院議員秘書の高橋万理氏が同行しました。
ネットワーク事務局の金井塚務さんが「大規模林道計画により豊かな森林生態系の破壊が続いているのは、高級官僚たちの天下り先である緑資源機構の組織維持のための方便にすぎない」として同機構の解体を求める声明を読み上げました。
北海道、福島、広島の参加者が林道建設によって環境が破壊されている実態を生々しく語りました。北海道・上ノ国町では「当初、八百本の伐採計画が実際には千六百本も切られ、二百本が横流しされる事態まで生まれている」という事例も紹介されました。
ネットワーク代表の河野昭一京都大学名誉教授は「天然林をバッサリ無原則的に切るなどということはかつてなかった。環境や森林の維持・管理は中・長期的な問題であって、根本的に日本の林野行政を改めるべきだ」と批判。
林野庁整備局の上田浩史監察官が「いま第一回の『緑資源機構等の再発防止のための第三者委員会』が行われている」と述べたのに対し、仁比参院議員は「委員会は農水相など当事者たちで第三者の資格のない人ばかり。永年調査してきた、ここにいるみなさんこそふさわしい人たちです」と強調しました。