2007年5月13日(日)「しんぶん赤旗」
トウモロコシにカビ毒
紙議員「米産の厳格検査を」
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日本共産党の紙智子議員は八日の参院農水委員会で、輸入トウモロコシのカビ毒汚染問題を取り上げ、政府の対応をただしました。
紙氏は、厚生労働省の輸入食品検査で、一月から三月にかけて、アメリカ産トウモロコシが極めて発がん性の高いカビ毒のアフラトキシンに汚染され、その違反件数は十七件にものぼり、高いものは基準値の五倍にも及ぶ高濃度汚染があったと指摘。一方、農水省所管の肥飼料検査所の一月、二月のアメリカ産飼料用トウモロコシのカビ毒検査では、一件も違反事例がでていないことを示し、同じアメリカ産のトウモロコシで、異なる結果がでるはずはなく、肥飼料検査所の検査は不適切であり、輸入届け出制度に基づく厳格な検査を実施すべきだとただしました。
松岡利勝農水相は、「適切に検査を行っている」と答えるにとどまりました。
紙氏は、現在無規制になっているヒトに腎疾患を引き起こすカビ毒のオクラトキシンAの汚染問題は深刻だとして、東京に住む健康な成人百八十四人の血液の85%がオクラトキシンAに汚染されていたことを紹介し、その規制を求めました。厚生労働省の菅原一秀政務官は「基準設定を進めていきたい」と初めて、オクラトキシンAの規制を進めることを明らかにしました。