2007年5月12日(土)「しんぶん赤旗」
医師・看護師増やして
ナースウエーブ 300人が宣伝・署名
東京
十一日、東京・新宿駅西口で、白衣に身を包んだ看護師ら医療従事者三百人が「医師・看護師を増やして」と「春のナースウエーブ」を繰り広げました。参加者らはピンクや白の風船を手に、ビラやティッシュを配布。増員を求める署名は一時間弱で千四十人から寄せられました。
行動は、東京医労連や都立病院職員などでつくる東京医療関連労働組合協議会が主催。日本医労連がよびかけた「ナースウエーブ」は、この日を皮切りに、十二日の「看護の日」をはさんで十三日まで、全国各地で行動を展開します。
署名を呼びかけていた看護婦(59)は、「都立病院の地方独立行政法人化や民営化の話が出ていますが、民営化したら病院が患者を選ぶようになってしまう」と話します。以前勤務していた都老人医療センターでは四十―五十床に夜勤二人。外来も職員が減ってパートや再任用が多くなり、入院対応だった化学療法も外来で行うなど患者へのしわ寄せがきているといいます。
署名した人からは「不妊手術をしましたが、産婦人科が少なくなっているのでもっと増やしてほしい」「都立病院を全部なくす計画だと聞いています。看護師さんたちはいつも大変そう」との声が寄せられました。
宣伝カーからは「忙しくて新人を十分に育てられず、新卒看護師の一割近くが一年以内にやめてしまう。患者さんに安心して安全な医療を受けてもらうために笑顔で看護したい。国の制度が変わらなければ看護師は増えません」と訴えました。
宣伝後、同駅近くの会場で開いた集会では、日本医労連の田中千恵子委員長が講演し、職場の実態を交流しました。
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