2007年5月6日(日)「しんぶん赤旗」

列島だより

つらい時代? でも仲間がいれば

年金者組合はつらつ


 自公政治のもとで住民税、国民健康保険料や介護保険料、医療費など負担増が押し寄せています。とりわけ高齢者へのしわ寄せはひどく、「生きていけない」との悲痛な声が上がっています。一人で苦しむ高齢者をなくそうと頑張っている全日本年金者組合の支部の人たちの活動を紹介します。


“達人”集まり サークル活発

神奈川・相模原

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 神奈川県相模原市は、合併により人口七十万人を超え、六十五歳以上の高齢者が十万人以上います。年金者組合相模原支部は、「仲間が増えれば要求も前進」と仲間づくりに取り組み、人口の1%の組合員づくりを目指しています。

 支部は五つの分会に分かれています。毎月二十五日には定例の街頭宣伝をし、最低保障年金制度の確立を目指す署名や組合加入の呼びかけ、増税反対や改憲手続き法案反対などを訴えている分会もあります。

 「年金者組合は楽しくなくては」と、長い人生を生き抜いた“達人”が結集し、ハイキング、パソコン、踊り、ハーモニカ、碁、ダンス、手芸、俳句とサークル活動が盛んです。

 ハイキングは高い山、低い山、都会や浜辺を歩くなど多彩です。ときには“迷子ジジ”も出ますが。例会は月一回で、百回を超えています。

 ダンス愛好会は約二十人。泊まりのダンス旅行では、生バンドをバックに踊ることもあります。三月の「夜桜を愛でる会」ではCDカセットでダンスも飛び出し、通行人もビックリ。ハーモニカクラブは“みんなで楽しく吹くのが一番”“歌うようにね”。腹式呼吸で健康増進にも貢献しています。

 今、心待ちにしているのは「市民若葉まつり」(十二、十三両日)です。年金者組合のテントを出しPRすることにしており、準備も大詰めです。

 年二回の旅行、秋の文化祭、奇数月には学習会も計画。五月は「お金をかけない葬儀を考える」です。

 毎日が忙しく、年を忘れてしまいそうと語る人もいるほどです。

 こうした活動を積み重ねながら、高齢期を生き生き過ごせるよう、今、高齢者の差別医療の危険が指摘されている「後期高齢者医療制度」への不安が多い現実に立ち向かっています。(斎藤信幸・年金者組合相模原支部事務局長)

盛んな女性の会 参加広がる

東京・立川

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 「仲間をどうやって増やすか」―月一回の役員会で議題として毎回とりあげられるのが組織拡大についてです。東京都立川市の年金者組合立川支部の仲間づくりは一定程度進んではいるものの、もう少し目に見えた形での前進をと意気込んでいます。その期待の一つは支部の楽しい活動内容です。

 「老後を安心して過ごせる最低保障年金制度の創設を」「憲法九条を守ろう」などを訴えての月例駅頭宣伝には毎回十人ほどが参加。入会も呼びかけています。

 年一回の一泊バス旅行、花見、年数回の「テクテク歩こう」といった行事のほか、目立ったものの一つに女性の会の活動があります。

 十六日には「飾りずし」をつくる会を催します。紅、緑、黄色などの具を入れて巻き、輪切りにすると、太巻きずしの真ん中に見事な花模様が浮かびあがるというものです。これまでも「おやき」をつくる会、「すいとん」を食べる会、バラの花を見にいく会、あねさま人形をつくる会、税金についての学習会なども…。いずれも好評で、支部の活性化に大きな役割を果たしています。

 もう一つがサークル活動です。俳句、短歌、書道、写真、絵手紙、スケッチ、山歩きと七つのサークルが月一、二回の例会を行っています。他市からの参加があるのも特徴です。山のサークルなどは口コミでのひろがりを見せ、多摩十市ほどと埼玉県、神奈川県からの参加もあります。「山っていいね」のサークル紙を毎月発行。支部全体の取り組みへの参加も紹介しています。

 このようなサークル活動をつうじて年金者組合に加入する人もいます。

 支部の進藤康賢書記長は「これからも『和をもって尊しとなす』をモットーに、戦中戦後を生き抜いてきたもの同士、肩ひじを張らず楽しい仲間づくりをと願っています」と話しています。(唐沢公平・年金者組合立川支部書記次長)


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