2007年4月30日(月)「しんぶん赤旗」

緊急・重症度選別やめよ

小池議員 「判断ミスが多発」


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 日本共産党の小池晃議員は二十六日の参院厚生労働委員会で救急医療の問題を取り上げました。

 一一九番通報の段階で緊急度、重症度を選別する「トリアージ」について小池氏は「実際は重症なのに緊急度、重症度が低く判断されたケースが多数報告されている。緊急性が低いと予測されながら、結果として死亡されたケースもある。選別を行うことは、国民の生命を守るためにも、住民合意の形成という点でも、法的責任からも導入すべきではない」と主張しました。

 また救急車の有料化について「経済力によって命の格差を生みかねない。断じて導入すべきではない」と追及しました。消防庁の寺村映審議官は「有料化の議論の前に民間の活用や適正な使用の呼びかけなどに全力をあげていく」と答えました。小池氏は「十年間で救急出動件数が65%増加しているのに、救急隊数はわずか9%増。救急隊の増強などに努めることが行政の責任ではないか」と指摘しました。

 さらに心肺蘇生(そせい)のためのAED(自動体外式除細動器)の普及について「新ガイドラインでは小児について『小児用パッドを用いるべきである』としている。普及に努力をすべきだ」と提起しました。厚労省の松谷有希雄医政局長は「普及協議会や関係者を通じて働きかけ、普及に努力していく」と答えました。

 今年度から、経済産業省は全国の商店街にAEDを配備するため費用の補助を決めました。「政府全体としてもAEDの普及促進のための具体的な手だてが必要ではないか」との小池氏の指摘に、柳沢伯夫厚労相は「ご指摘を踏まえ、どのように取り組んでいくか考えてまいりたい」と答えました。


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