2007年4月30日(月)「しんぶん赤旗」
「9条は世界の願い」
憲法施行60周年 京都で春のつどい
京都憲法会議と自由法曹団京都支部、憲法を守る婦人の会は二十九日、憲法施行六十周年記念の「春のつどい」を、京都市下京区で開きました。
「平和を求めるピープル・パワー」と題して講演した朝日新聞の伊藤千尋記者は、大西洋上スペイン領カナリア諸島にある「九条の碑」をたずねたエピソードから「憲法九条は日本人だけのものではない。世界の人が、うちの国に、うちの町にほしいと願っている」と指摘。9・11テロ事件を受けての報復に反対した米女性議員や、米女性シーハンさんの姿が世論を動かしたことを取り上げ、市民が声をあげる大切さを語り「変わるチャンスがある。世のなかを変えていってこそ楽しい」と呼びかけました。
憲法会議代表幹事の上田勝美・龍谷大学名誉教授が、国民主権を明記した憲法制定過程に触れ「もみくちゃにされてきた平和憲法は還暦を迎える。九条変えたらあかんという世論を大きくするたたかいが必要だ」とあいさつ。改憲手続き法案の問題点について奥村一彦弁護士が、全国一斉学力テストの問題点について京教組の深澤司・教文部長が、報告しました。
つどいには百五十人が参加。左京区の女性(53)は「情勢が厳しく、委縮していましたが、一人の市民の行動が政治を動かしている姿に力をもらいました。がんばって訴えていきたいと思います」と話していました。