2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」

墨田区政調費で監査委勧告

自公民などに1030万円返還命令

共産党の支出 「目的外なし」


 東京都墨田区の監査委員は二十六日、日本共産党を除く区議会四会派が二〇〇五年度に支出した政務調査費のうち、計千三十万円が目的外支出だとして、返還請求を行うよう山崎昇区長に勧告しました。住民からの監査請求に基づいて、同区が個別外部監査人(安田成豊弁護士)に依頼した監査報告を受け、勧告したものです。

 墨田区議会では、会派所属議員一人あたり月十四万円、年間百六十八万円を限度に、政務調査費を支給しています。

 同区監査委員は、〇五年度に五会派が支出した政務調査費のうち、区議会自民党五百三十九万四千五百五十四円、区議会公明党三百五十二万六千二百四十四円、区議会民主クラブ(民主党系)六十三万六千八百六十円、無所属クラブ新しい風七十四万四千二百三十五円について、「使途基準に反した目的外使用」と認定しました。

 このうち、自民党は二十三日に目的外支出全額を区長に返還したことから、監査委員は公明党、民主クラブ、新しい風の三会派に対し、計四百九十万七千三百三十九円の返還請求をするよう、区長に勧告しました。

 日本共産党区議団については唯一、「政務調査費の使途についての目的外使用はないと認められる」としています。

 勧告は、四会派が支出した飲食費のうち、一人一回五千円を超える金額を「目的外使用」とし、返還を求めました。

 このほか、自民党については、〇五年四月の「愛知万博」の視察経費の一部や、タクシー代・高速・駐車料金二百四十六万円、ガソリン代約百万円などを目的外支出と認定しました。

 公明党については、福岡県など各地に出張した際の手当・個人視察代のうち四十四万円、ガソリン代三十四万円、研修費・会議費から支出した交通費百八十三万円などの返還を勧告。

 民主クラブについても、韓国や北朝鮮への海外視察代三十九万円、ガソリン代・洗車代などを目的外支出と認定しました。


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