2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」
改憲手続き法案はぼろぼろ状態
志位委員長が会見 徹底審議で廃案に
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日本共産党の志位和夫委員長は二十六日、国会内で記者会見し、審議が重大局面を迎えている改憲手続き法案について、「衆参での審議を通じ、一言でいって、法案がぼろぼろの状態になっている。わが党の追及によって、二つの問題点で法案提出者が答弁不能に陥っていることは非常に重大だ」と指摘しました。
志位氏は「第一に、最低投票率をなぜ設けないのかという質問に、法案提出者は答弁不能になっている」と指摘。「なぜ国民の一、二割台の賛成でも憲法が変えられる仕組みとするのかについて、合理的な説明が完全に不能となっている。国の根本法である憲法を少数の賛成で変えていいのかという問題は、国民の批判が一番強い問題でもある。この点で答弁不能に陥っていることは非常に重大だ」と批判しました。
志位氏は「第二は、五百万人にのぼる教育者、公務員の活動の自由を奪う問題について、いったい何が、法案で制限する『政治的活動』や『地位利用』にあたるのか、まったく定かではない点だ」と指摘。「憲法についての議論は、国民すべてに自由な態度表明が保障されてしかるべきなのに、ここに制限を設けることはまったく不当だが、“自由の抑制が先にありき”で、その中身がはっきりしないというのは、きわめて重大な法案の欠陥だ」と批判しました。
その上で志位氏は、「審議中の改憲手続き法案は、そのいちばんの根幹部分で欠陥法案、説明不能法案だということが明りょうになった以上、徹底審議の上、廃案にするのが唯一の道だ」と強調。拙速に強行することは許されないと重ねて表明しました。
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