2007年4月24日(火)「しんぶん赤旗」
母子加算廃止
調査不十分で無謀
小林氏 生活保護受給者は深刻
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日本共産党の小林みえこ議員は二十三日の参院決算委員会で、生活保護受給世帯への母子加算と老齢加算の廃止撤回や、一般母子家庭に対する児童扶養手当の削減中止を求めました。小林氏の追及に対し、厚労省社会・援護局の中村秀一局長は、老齢加算の廃止総額が三百七十億円、母子加算の廃止総額が二百億円になり、加算廃止の取り消しを求めた訴訟が全国で十三件おこっていることを明らかにしました。
小林氏は、加算廃止により「冠婚葬祭にも行けない」「子どもの学校の修学旅行にまわすお金の余裕もありません」などといった、生活苦が深刻化している実際の声を紹介。「提訴するのは並々ならぬ思いがあるからだ」と追及しました。
また、国が加算廃止の根拠としているのが、一九九九年度にたった三十二世帯だけを調査した統計結果であることを指摘し、「母子家庭の命綱を断ち切るにはあまりに無謀だ」と批判しました。
柳沢伯夫厚労相は「常に公平性の観点、自立促進の観点から国民生活の実態をふまえ、制度のあり方は適宜見直していくことが必要だ」と居直りました。