2007年4月22日(日)「しんぶん赤旗」

「日の丸・君が代」強制

式から異論を排除

東京で交流


 今年春の都内の公立学校の卒業式・入学式での「日の丸・君が代」強制の実態とそれに対する取り組みを報告・交流する集会(教育を壊すな! 市民と教職員東京ネットワーク主催)が二十一日、東京・豊島区民センターで開かれ、現場の教師、処分取り消し訴訟の原告など約七十人が参加しました。

 集会では、「来賓としてふさわしくない人物」として招待が取り消された例が多数あったことが報告されました。昨年度で廃校となった都立久留米高校の渡部謙一元校長も最後の卒業式に出られませんでした。渡部氏は、管理職による教育基本法改悪反対アピールの呼びかけ人に名を連ねたことを都教委が敵視し、「異論を徹底的に排除している」と批判しました。

 養護学校の教師は、「日の丸・君が代」を実施する回数を増やすため、小中高で一緒にやっていた式を、小中学校と高校に分け、教職員は両方に出ることが義務付けられたり、具合の悪い生徒に付き添いたいという教師に、管理職が「式の間は出ろ」と子どもを無視した学校運営が行われていることを報告しました。

 改悪教育基本法を具体化する教育三法案の内容について、新潟大学の世取山洋介准教授が報告。学力テストによる評価を義務付け、統制、競争、格差を内容とする新自由主義的側面が表れていることを批判しました。

 改憲手続き法案をめぐる情勢について、小森陽一東大教授が報告。「米国の改憲要求に押されている自民党は護憲運動に危機感を感じており、時間のせめぎ合いになっている」とのべ、問題点を多くの人たちに知らせる活動の重要性を訴えました。



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