2007年4月22日(日)「しんぶん赤旗」
集団的自衛権で法整備へ
首相“日米同盟強化のため”
安倍晋三首相は二十六日からの初訪米を控え、米マスメディアのインタビューの中で、憲法で禁じている集団的自衛権の行使について「日米同盟強化のためには法的な整備をしなければいけない。そのための研究をしなければならない」と述べ、解釈変更も視野に近く設置する有識者会議で研究を急ぐ方針を示しました。
十七日、首相官邸でニューズウィーク誌とウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューに応じたもの。
安倍首相は「任期中の改憲」を掲げていますが、明文改憲の前にも解釈改憲で九条に「風穴」をあけていく狙いを持っており、訪米前に「公約」として示す思惑があるとみられます。
首相はこのほか、二十七日に予定されるブッシュ米大統領との会談について「日米同盟はかけがえのないもの」と指摘。大統領との個人的信頼関係を強めるとともに、「(同盟関係を)揺るぎない、より幅広く深いものにしていきたい」と語りました。
また、「従軍慰安婦」問題について「歴史に常に謙虚でなければならない。『慰安婦』として存在しなければならなかった状況について、われわれは責任があると考えている」と述べました。