政調費疑惑別年度も

埼玉・越谷領収書書き換えか

　白紙領収書を使った政務調査費（二〇〇五年度）の不正支出が発覚した埼玉県越谷市の公明党越谷市議団（六人）が、前年の〇四年度にも政調費の領収書を偽造していた疑惑が十八日、本紙の調べで浮かびあがりました。

　問題の領収書は、東京都新宿区信濃町のフルーツパーラー店が発行した五千三百五十五円の領収書。同市議団が市議会に提出した領収書のコピーでは「公明党越谷市議団」のあて先で、日付は「平成１６年１２月２２日」となっていました。「行政調査謝礼」として政調費から支出されました。

　ところが発行番号「０３６５３２」の領収書の日付の記入面に「平成１７年」と書かれた部分が「１６年」と書き直されており、同市議団の会計責任者だった杉本千恵子市議と同姓の訂正印が押されています。

　本紙は、同店に「０３６５３２」の領収書について問い合わせました。同店にある領収書控えによると同番号の領収書は、金額は同じ五千三百五十五円ですが、あて先は「上様」、日付は「平成１７年４月９日」となっているといいます。

　店側は「同じ発行番号の領収書が複数存在することはない」と答えました。つまり、あて先と日付が書きかえられた疑いが濃厚です。

　政調費の市議会への領収書コピー提出は、例年四月中旬です。問題の領収書は、実際はこの直前の時期に発行されたことになります。

　本紙の問い合わせに、杉本市議からは十八日までに回答がありませんでした。

　このほかにも公明党越谷市議団は〇四年九月十三日に県内草加市のかっぽう料理店で「会議費」名目で十四万四千九百八十五円という高額な支出もありました。同市議団は政調費不正支出での批判を受け、〇三年度分からの三年分で使った飲食費八十六万六千四百四十七円を返還しています。

（写真）公明党越谷市議団が偽造した疑いのある政調費領収書

■関連キーワード