2007年4月18日(水)「しんぶん赤旗」

平和都市襲う凶悪テロ

選挙最中に…許せない

長崎市長銃撃

市民に衝撃走る

「まさか目の前で」


 いっせい地方選挙の場で起きた卑劣な銃撃テロ。十七日、伊藤一長・長崎市長を襲ったのは、暴力団幹部でした。長崎の繁華街に響く乾いた銃声。同市では、一九九〇年一月に本島等市長(当時)が銃撃されています。被爆の地、核廃絶を求める地で繰り返される蛮行に市民から、「許せない」「世界に平和を発信してきた長崎でこんなことが起きるとは」という声があがりました。


 「状況が分からない」。長崎市のJR長崎駅前で十七日夜、銃撃された伊藤一長市長(61)の後援会関係者は「テレビで情報を得ている段階。容体も分からない」と興奮した様子で繰り返しました。関係者によると、選挙をめぐってのトラブルなども特に聞いていないといいます。

 長崎駅前の伊藤市長の選挙事務所から道路を隔てて真向かいにあるレンタカー店では、店員が銃声と光を目撃しました。マネジャーの男性(58)は、「店内で待機していた店員が道路の方を見ていたら、パンという車がパンクしたような音がして、光が見えたと言っています。長崎では本島前市長も銃撃されました。長崎市民は平和を願う気持ちが強いのに、こんなことがまた起きるなんて良くない」と語りました。

 事件現場と道を隔てた場所で目撃した男性(43)は「まさか目の前で銃撃事件が起こるとは思わなかった。いきなり救急車とパトカーが集まり、救急車がしばらく動かなかったので重大事件だと感じた。二カ月くらい前から右翼の車が回って異様だった」と話しました。

 事件現場に近いJR長崎駅そばのコーヒー店でアルバイトをしていた大学生(21)も「お客さんに、すぐそこで市長が撃たれたと聞き驚きました。長崎は平和で静かな街だと思っていたのでびっくりです」とショックを隠しきれない様子でした。

 長崎市役所でも職員を緊急に呼び出すなど、情報収集に追われました。広報担当の男性職員は「驚いている。今は何とも言えない」と言葉少なでした。


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