2007年4月18日(水)「しんぶん赤旗」
南米エネルギー首脳会議開催
資源主権行使 宣言へ
【メキシコ市=松島良尚】南米全十二カ国による第一回南米エネルギー首脳会議が十六日、二日間の予定でベネズエラ北部のマルガリータ島で始まりました。初日はエネルギー相会議と外相会議、さらに首脳らの二国間協議などが行われました。首脳全体の会議は十七日に開催されます。
ブラジルのルラ大統領は到着に先立って、開催国ベネズエラのチャベス大統領とともに、両国がベネズエラ北部アンソアテギ州の石油化学コンビナート内に共同出資で建設する石油化学プラントの起工式に出席。ボリビアとパラグアイの大統領も参加しました。
また、チャベス大統領は、アルゼンチンのキルチネル大統領と会談し、両国とボリビアが合意している「南米ガス生産・輸出国機構」の設立などについて話し合ったもようです。
首脳会議は「政治宣言」を発表する予定です。ベネズエラのサンス外務次官は、エネルギー資源に関する主権の行使が「宣言」の柱の一つになると述べています。
同外務次官によれば、最近の南米共同体高官会議で二つの主張が論議されました。一つは、現状で可能なのは南米諸国間の調整プロセスだけだという論です。もう一つは、域内諸国の非対称性などを解決する政治的意思は存在するとして地域統合の高い段階に前進すべきだという、ベネズエラなどの主張です。