2007年4月17日(火)「しんぶん赤旗」

学力テスト差し止めを

小中学生が仮処分要求

京都地裁


 京都、京田辺両市の小中学生が十六日、両市を相手取り、二十四日実施予定の全国一斉学力テストの差し止め仮処分を、京都地裁に申し立てました。学力テストの差し止め仮処分の申し立ては、全国的にもまれです。

 申し立てたのは、京都市の小学六年と中学三年、京田辺市の小学六年の合わせて九人と保護者。

 学力テストは二十四日、六十六億円(二〇〇七年度)もの税金を使い、全国の小六、中三の二百万人以上を対象に実施しようとしています。

 申立書は「調査の方法や内容について、何一つ保護者らに説明していない…子どもらは…強制的に回答を迫られる」「今回の調査は、個人情報の獲得が主たる目的となるものとしか言えず、明らかに調査目的を逸脱」と指摘しています。

 同日、記者会見した村山晃弁護士は、「家庭環境や学力にかんする子どもたちの膨大な個人情報が、国や受験産業に集中され、コントロールされることになる。プライバシー権だけでなく教育を受ける権利も侵害されることになり、国の教育統制につながる」と警告。

 学力テストの実施が迫っていることから、「すみやかに審理して、二十四日までに結論を出すよう裁判所に求めていく」としています。



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