2007年4月17日(火)「しんぶん赤旗」
全国学力テストの実施方法
文科省 「市町村の判断」
全教に回答
文部科学省が四月二十四日に実施しようとしている全国一斉学力テストが間近に迫るなか、同省は全教(全日本教職員組合)との十二日の交渉のなかで、実施方法は「最終的に市町村の判断」で行えることを確認しました。
全国一斉学力テストでは、学校や子どもどうしを競争させ、序列化するとともに、全国の小学校六年生、中学校三年生、二百万人以上の家庭状況も含めた個人情報が民間受験産業と文科省に集まります。このため個人情報保護の点から批判が集まり、個人名が特定されないよう「氏名・個人番号対照方式」を採用する市町村がいくつも生まれています。
しかし、文科省はこうした自主的決定を妨害する通知を出し、いったん固有名詞を書かせないとしていた市町村教委が決定を取り下げる事態も生まれました。
交渉には全教から米浦正委員長ら七人が参加。学力テストの実施について、「旭川学力テスト最高裁判決では、『文部大臣が地教委にその義務の履行を求めたとしても、地教委は…独自の立場で判断し、決定する自由を有する』とされており、個人情報保護について、市町村教委が『氏名・個人番号対照方式』を採用した場合、文科省がこれをそのまま認める立場にあるはず」とただしました。
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