2007年4月16日(月)「しんぶん赤旗」
ベネズエラ債務完済
チャベス大統領 「自由になった」
【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラのチャベス大統領は十三日、世界銀行に対する債務を十二日に完済したと発表しました。米国が関与したとされる二〇〇二年のクーデター計画を国民の力ではねかえしたことを記念する五周年式典で述べました。
チャベス大統領は「ベネズエラは国際金融機関に手を縛られていた。いまや国際通貨基金(IMF)にも世銀にもいっさい債務はない。これらの機関からベネズエラを自由にした」と強調。また、ベネズエラがアルゼンチンの債務の一部を肩代わりしたことが同国のIMF債務完済に役立ったとして、ベネズエラが「他国を支援する金融センターになった」と述べました。
脱IMFの動きが加速する南米では、域内諸国が資金を出し合って南米銀行を設立する構想の具体化が進んでいます。
IMFや世銀は、融資条件として民営化や規制緩和など新自由主義政策を各国に強要してきました。ベネズエラでは一九八九年二月、当時のペレス政権が受け入れたIMFの構造調整政策による公共料金やガソリンの値上げがきっかけとなり、首都で大規模な暴動が発生しました。