2007年4月16日(月)「しんぶん赤旗」
学校現場の統制強化
NHK番組 教育3法案で穀田氏
日本共産党の穀田恵二国対委員長は十五日放映のNHK「日曜討論」で、「後半国会の戦略」をテーマに各党の国対委員長らと討論しました。
改悪教育基本法を具体化する教育関連三法案に関しては、衆院で設置が強行された特別委員会をめぐり、公明党の漆原良夫国対委員長が、文部科学省以外の関連省庁の大臣を確保するために必要だとのべました。穀田氏は、「そういうのをご都合主義という」とずばり指摘し、大臣確保なら連合審査などの方法もあるとしたうえで、「問題は中身だ」と強調。いじめの克服や、学力の向上など、現実の問題を短時間の審議ですませていいのかと批判しました。
自民党の二階俊博国対委員長が、「提案は大いに結構だ」とのべたのにたいし、穀田氏は、「審議を促進するためにいったのではない」とのべ、法案の問題点として、現場統制を強化し、子どもたちに目を向けないような教育をおこなおうとしていること、学力テストでは、OECD(経済協力開発機構)の調査では、日本だけが「(授業が)わからない」という子どもが倍増している事態も示し、これでは解決しないと強調しました。
また、後半国会の重要課題の一つである、イラクへの自衛隊派兵の二年間延長問題では、与党側が「日米問題もあり、二年延長は当然」(二階氏)「自衛隊がやっているのは人道復興支援。日本だけがさよならとはいえない」(漆原氏)などと当然視したのにたいし、穀田氏は、米議会でさえ、来年八月の軍撤退決議があがるなど、イラク戦争が間違った戦争だったことははっきりしていると強調。そのうえで、航空自衛隊の活動のうち、国連関係の輸送25%にたいし、掃討作戦をおこなう米軍を中心とした多国籍軍の輸送が75%に達している事実を指摘し強く反対しました。
イラク復興では、漆原氏が、「支援の考え方を明確にしてほしい」などとのべたのにたいし、穀田氏はすかさず、「例えば、国連の報告では難民が激増しており、国内のNGOも今こそ食料支援をはじめとした人道支援をやろうといっている。それこそが大事で、自衛隊は必要ない」と反論しました。
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