2007年4月12日(木)「しんぶん赤旗」
ママさん客室乗務員 仕事とりあげ
厚労省は日航指導を 吉川議員質問
日本共産党の吉川春子議員は十一日の参院行政監視委員会で、日本航空(JAL)が深夜業免除を申請した客室乗務員に対し、月一、二日の就労日しか就労させず生活困窮に追い込んでいる問題を取り上げ、育児・介護休業法の趣旨にそって指導するよう求めました。この問題では、四人の客室乗務員が訴えた裁判で東京地裁が会社側の不当性を断罪する判決を出し、原告、被告とも控訴せず判決が確定しています。
吉川議員は「子どもを養育している労働者が請求した場合は深夜業を免除しなくてはならない」とする育児・介護休業法一九条とILO一五六号条約にふれ、「政府は、深夜業規制が適切に行われるように環境を整える義務がある」と指摘。そのうえで大幅に賃金が下がり、税金などを払うと赤字になってしまうことを紹介し、「このような不利益扱いは許されない」と追及しました。
武見敬三厚労副大臣は、法律では勤務しない日まで賃金支払いを義務付けていないとしながらも、「昼間の勤務が十分あるのに、付けない場合は、不利益にあたる場合もある」と答えました。
吉川議員は、どう判決を受け止めているのかを問い、武見副大臣は「会社の対応を注視し、適切に対応していく」とのべました。
吉川議員は、東京労働局が労働者から訴えを受けながら適正な指導を怠ってきた責任は重いとして、改めて指導を行うよう求めました。
村木厚子大臣官房審議官は、三月に他の労働者から訴えがあり、会社から事情聴取を行っていると明らかにしました。
武見副大臣は「報告聴取を踏まえて指導していく。東京労働局には温かく対応するよう指示する」と答弁しました。